帰りのバトル

日が落ちて夜になったので帰ることにした。しかし帰りがまた難儀。九份老街バス停の反対向きのほうに行くとものすごく長い行列が…。原因はバス停に停まっている台北直通バスにあった。そら台北ゆきのバスに乗ったら乗り換えなしで便利でいいわな。しかしこの行列だと全員乗れそうにない。無理に乗ったらまた何時間も立ちん坊の地獄が待っている。私としてはこれは見送りだ。むしろ、行きと同じようにタクシーで瑞芳に戻りたい。
行列の傍でタイペータイペーと連呼しているタクシーの運ちゃんに嫁が「ルーファン(瑞芳)」と話しかけたがにべもなく断られた。台北にしか行く気がないらしい。そんなことだろうとは思ったが、タクシーも期待薄だ。
すると台北行きのバスの後ろにもう一台来た。私にとっては希望の星だ。あの後続に乗ればすべてうまくいくと直感。行先はわからんけど(^_^;)、すくなくとも瑞芳には行くはずだ。嫁を説得して行列を離れて後続のバスに向かう。バスには基隆と書いてあった。瑞芳経由基隆行きである。勝利を確信した(^_^)v
しかし油断はまだ早い。バスに乗って運賃を払おうとしたら30エンと言われた。二人で60圓かと思って60圓を入れようとしたら運ちゃんに制止された。一人15圓、二人で30圓だった。30圓の持ちは無いのだが…
台湾のバスの何が怖いと言って、車内で両替できないのが怖い。前回の台湾旅行で故宮博物院に行くとき、バスに乗ったら両替できなくて結局乗客のおばちゃんに両替してもらったという失敗があった。にもかかわらず、今日もまた乗客のおばちゃんに50圓を両替してもらって運賃を払った。同じ間違いを二度犯すとは…。それにしてもバス賃安すぎないか?行きがけのタクシー205圓を安いと思っていたらバス賃はその10分の1以下だった。
早い行動が功を奏して我らは着席に成功したが、その後大勢客が乗ってきてバスは立ちんぼ多数満員状態。それでくねくね道を走りなおかつ渋滞するという苦行。つくづく、座れてよかったと思った。
瑞芳からの電車だが、今回も特急停車はなく普通列車で帰ることになった。途中の駅で特急に抜かれたが、あれが瑞芳に停まってくれたらなあ。台湾の特急は西側の幹線は新幹線にとってかわられたが東側はプユマだのタロコだのといった在来線特急が頻繁に走っていて興味が尽きない。プユマとタロコは日本製の新型特急車だが、私としては自強号の客車特急により強く惹かれる。相当長い時間走りぬく列車もあるようで、いずれ乗りまくりたいところではある。
なお、九份への運賃のことだが、台北と瑞芳の間は49圓(特急だと59圓と79圓があるようだ)、バス賃15圓、都合往復128圓。昨日ツアーコンダクターが募集していた「九份夜景ツアー」というオプションツアーの値段は6000円(日本円)とか言っていたので、自力で行けばこんなに安い!苦労したけどね…(十分に行かなければ苦労もしなかったのだが)