謎のローカル線の正体

必死で嫁をなだめつつなんとか瑞芳まで戻ってきたが、この列車は海科館ゆきである。私はもう海科館には行かなくていいから降りようと言ったが、嫁は逆に、二度とこの地に来なくて済むように全部の線路を乗ってしまおうと言った。そこまで嫌われたか(;_;)
そういうわけで瑞芳で降りなかった。乗客は一挙に数人になった(^_^;) 列車はひたすら下り坂を降りていく。その途中に駅があってそれが海科館駅であった。線路はその先にも続いていて、終点にもかかわらず列車は出発してその先まで走っていった。
駅は無人駅で、近くに立派な建物が建っていたが空き家だった。ちょっと歩いて行った先に大きな道路があり巨大な建物が建っていた。建物は国立海洋科技博物館という海の博物館であった。今乗ってきた線路は深澳線といいかつては海まで行っていた線路だったが2007年に全線廃止になった。それが博物館開業にあわせて最寄り駅として海科館駅を作って一区間だけ復活したものだそうだ。
それは良かったね、と言いたいところだがこの駅の雰囲気から言って博物館利用者のどれくらいが鉄道を使っているのかはなはだ疑問に感じた。今日はどうも博物館は休業なのか、周辺一帯に人気が無かったのでなんとも判別できないが、一時間に一本じゃ不便すぎるだろう。目の前の大きな道路にはそれなりにバスが通っているので、利用者の大半はバスで来てる気がする。せっかく復活した深澳線だが、もっと頑張れ。
そういうわけで、海科館駅に今いる人間は全員が鉄(^_^;) どこに行くともなく全員が折り返しの列車を待っている。と、ひとりの中国人が話しかけてきた。すんません中国語わかんないんです…だが、なんとなく言いたいことは伝わった。日本人である私たちを見て、正月(旧正月なので先週くらいだ)に日本に行ったよ、といいたいらしい。そうすか、日本を堪能してくれたなら結構結構。
折り返しの列車に乗って、瑞芳の一駅先の猴硐駅というのに行くことにする。ガイド本に猫の駅と書いてあったので嫁の興味を引くためである。しかし…瑞芳でまたしてもバカ停。せっかく治りかけた嫁の機嫌が再び悪くなる。早く発車してくれ、頼むから…