廃線!廃線!廃線!

先に2005年にのと鉄道にお別れ乗車しに来た、と書いたが、当然ながらその線路は今は廃線となっているわけだ。実は能登空港からワイン醸造所に行くのに穴水市街を経由していったのだが、市街に堂々と線路跡!道路をまたいでいた橋の残骸をさっそく発見してテンション上がった。
それから珠洲に向かって走っていく際にも沿道にのと鉄道能登線の線路跡がちらちら見える。廃線から13年、まだかなり残存している。そして発見したのはホーム!まだ駅も更地にならずに残っている。なかなか良質な線路跡である。
バスは珠洲市飯田にある見附島という観光地に到着。飯田と言えば能登飯田という駅があったなあ、と思ったが場所がわからず。しかし観光案内図を見ると駅跡は若干山側にあるらしく海辺にはなかった。
で見附島だが、通称を「軍艦島」というらしい。もちろん軍艦に見えるからそういわれるわけだが、軍艦島と言えば長崎の端島だろう。どうせたいしたことはあるまい、と思いながら海辺に行った。
するとあったのがこれですよ!マジで軍艦!!しかも目の前!!正面から見る限りでは馬鹿でかい軍艦が今にも浜に突っ込んできそうなド迫力。しかし長さが短いので横から見ると明治時代の小型艦みたいな感じである。
この浜から南の方に恋路海岸が見える。そう、あの旧能登線随一の有名駅であった?恋路である。残念ながら今回のツアーでは恋路は完全無視となってしまったが、観光案内図には恋路駅跡と「のトロ」がしっかり載っている。のトロこと奥のとトロッコ鉄道はいったん剥がされた線路を恋路駅から300m先の宗玄トンネル入口までを復活させて軌道自転車を運行している。往復600mで500円とはなかなかお得であり是非寄りたかったがツアーなのでいかんともできない。
なお宗玄トンネルは地元の酒造会社・宗玄酒造が買い取って酒蔵にしているとある。ある程度長いトンネルの中は気温・湿度が一年中一定という特徴があり、全国各地で酒蔵・ワイン蔵に使われる例が多い。
バスは次に「道の駅すずなり」に向かうが、それってもしかして…と思っていたら先にガイドに答えを言われてしまった。この道の駅こそが、のと鉄道能登線珠洲駅の跡地である。ということは今走っている道が旧線路跡か。そう思うと見える景色も違ってくる。
2005年3月の当VOYAKIには珠洲駅付近は夜は真っ暗で何も見えないと書いてある。つまり完全な街はずれであり全く物寂しい駅であったが、鉄道廃止後の再開発でこの道の駅の周辺に役所や公共施設などが移転してきたそうで、今は一転して道の駅周辺が栄える一方で旧市街地がさびれまくりらしい。栄えるといっても能登半島全体で人口減少が顕著らしくそれは困っているようだった。
道の駅自体はいかにも駅跡を開発したような、バスターミナル&お土産物屋のコンビで特段変わりはない…と思ったら、お土産物屋の裏に珠洲駅のホームがバッチリあるではないか!ホームと信号機だけ残存しており、それはそれで貴重だができればここに車両が一両でもあると映えるのだが。…一両あるだけで維持費が跳ね上がるからそこは無理なのかもしれないが。