長年の悲願?達成

鹿児島での用事は済んで昼食を共にした仲間と解散、一人で鹿児島中央駅に立つ。今日はこれから新幹線「みずほ」号に乗る予定である。しかし「みずほ」は本数が少なく、毎時運転ではないので駅に行ってすぐに乗れる代物ではない。
よって時間に余裕を見て14時半発のを予約していたので、時間が余っている。ので、とりあえずSuicaで在来線改札口を通り抜ける。鹿児島のJRは最近でも既に日豊本線指宿枕崎線と乗っているので次は当然鹿児島本線、川内方面。しかし時間の関係上、伊集院まで行ってすぐに折り返す。
鹿児島市は山がちなので鹿児島中央を出るとすぐに山の中に突っ込んでいって景色が市街地のそれではない。それでも、次の駅まで相当に遠かったのだが途中に広木という新しい駅ができていた。
伊集院駅にはもっと驚かされた。駅舎が橋上化していたからである。それに合わせて旧駅舎と一番線ホームは全部取り壊されて無くなっており、ホームは島式一本のみ。旧駅舎跡地は駅前広場の拡張に使われているようでいまだ工事中ではあったが、昔の面影はナッシング。鹿児島交通の線路がどうのびていたかなんて全くよすがも感じられない。
伊集院駅ホームも又物悲しい。長いホームの中央部分、車両5両分しか使っていない。前後の端は柵で区切って行けないようにしてあり、ホームの角を取って使えなくしてある。ああ、ここにかつて寝台列車…最長はたぶん583系の12両編成だと思うが…が来ていたのに、今は最長5両。涙ちょちょぎれるわ。
鹿児島中央に戻ってきて、お土産を買って新幹線ホームに入りなおす。が、次の「みずほ」は既に入線しているのに、なかなかドアが開かない。これってJR東海のマネ?JR東海の東京駅もなかなかドア開けてくれないが、あっちは忙しいから仕方ないと思っていた。鹿児島は、ヒマじゃろ?暑いからさっさと開けてくれ(^_^;)
「みずほ」は8両編成で指定席車は4列シート。だだっ広くて快適だぜい\(^o^)/ 列車は発車するとすぐにトンネルに突っ込んでしまう。トンネルばかりなのは前回乗った時に知っているから驚きはしない。
九州新幹線は当然全線完乗しているが、私の場合は3回に分けて乗っている。すなわち一回目は新八代から鹿児島中央まで。今はなき在来線から新八代新幹線ホームに駆けあがる線路もこの時乗っている。二度目は全線開通直前の試乗会に当選し、博多から熊本まで試乗列車に乗車。これは熊本駅まで行くものの降りられず、そのまま博多に引き返していくというマジモンの試乗。
三度目は未乗となっていた熊本−新八代間で、福岡から熊本までバスで行って熊本−新八代間だけ新幹線に乗り、在来線で帰ったというケチケチ旅行であった。というわけで、九州新幹線を通しで乗るというのは私の悲願?だったわけだ。
さらにもう一つの悲願があり、私は福岡市出身なので博多駅を特急・急行列車で通り過ぎるという経験を数えるほどしかやったことがない。おそらく、寝台特急はやぶさ」のお別れ乗車としてオロネ25に乗って東京と熊本を通しで乗った一回キリではないだろうか。「あかつき」のレガートシートに乗った時もたしか博多で降りたし、寝台特急「さくら」「みずほ」は乗ったことないし、特急「有明3号」(門司港西鹿児島行き)も博多から乗ったし、急行「かいもん」ですら鳥栖から乗った(^_^;)
なので今日、新幹線「みずほ」に乗って鹿児島から大阪まで乗りとおすと「九州新幹線を通しで乗る」「博多駅を新幹線で通り過ぎる」という二つの悲願が達成である。
とはいえ…九州新幹線は特に南半分は地下鉄のようなもので、時折チラッと外が見えるがすぐに真っ暗になるのはまるで丸の内線のよう。やっと熊本平野に出たと思ったら、今度は高い防音壁が視界を遮る。これはトンネルよりイラっと来る。少しでも人家の近くに来たらすぐに防音壁。沿線住民に最大限配慮しているのはいいけど、乗客への配慮は乏しすぎる。つまらん。
新幹線駅に続いて在来線も高架化工事中の熊本駅は、ずいぶん立派になってそうだった。何より、新幹線から見える熊本市街は高いビルばっかり!えらい大都会になったものやな。でも肝心かなめの熊本城は新幹線から見えない模様。
九州新幹線のイラっと来るのは筑後平野でも福岡平野でも全く同じ。実に景色がつまらん。それでも、速度を落とした博多の車両所から博多駅までの間、昔住んでいた地域が見えて良かった。相変わらず飛行機がものすごい低空飛行した末、建物の間に沈んでいくように着陸しているのも見える。
「みずほ」は定刻に博多駅に到着し、定刻に発車。これで私の悲願?は成就したが、九州新幹線に乗る用事は当分無いであろう。景色を何とかしてくれんと。