明日に備えて大事をとる

そんなことを悶々と考えながら、とりあえず徳山から岩徳線に乗った(^_^;) ローカル線をのんびり旅しながら今日のこの後を考えていた。ら、山越えして岩国圏内に入ったらスゲー豪雨。徳山はピーカンだったのに。
岩国からは普通列車に乗ったが、今年になって広島地区で導入が始まった新型車227系レッドウィングに乗れるかなーと思っていたら、私の乗る列車は115系だった。まあ、もうすぐ無くなるはずの115系に乗っておくのも一興。引退間近の115系は重厚な走りが取り柄の昭和の車両。乗り心地は、なかなか良い。
広島がまたえらい雨で、せっかく外に出て飯でも食おうかと思ったがそんな気分が萎える。そしてここでついに決断を下した。とりあえず岡山までの新幹線特急券を買おうとみどりの窓口に行ったら、台風に関する貼り紙がしてあった。曰く、「台風のために旅行を中止する場合は無手数料で切符を払い戻しします」。
私が寝台券を払い戻しするのを躊躇していた理由の一つはコレだ。もちろんなんとしても乗りたいという未練が躊躇の第一の理由だが、寝台券のドタキャンは払戻手数料が額面の30%の高額になるのも嫌だった。しかし払戻手数料に関しては障壁が無くなった。
事ここに至っては仕方がない。「サンライズ」の寝台券をキャンセルするのは断腸の思いなれど、「サンライズ」はまだ無くならない。それよりも目的地に行けないという失態を犯さないようにするのが正しいあり方であろう。
…と、普通の人なら10秒も悩まないで下す決断を私はここでようやく下した。寝台券は無手数料で払い戻され、最初からなかったことになった。無念、まことに無念の極み。払い戻してみると、明日の「サンライズ」は定刻に東京に到着するような気がしてきた。でも、もういい。
土砂降りの広島から「のぞみ」に乗車して岡山を目指す。もう「サンライズ」には乗らないが、それでも私の今日の行先は岡山である。車内で岡山の宿を予約するが、トンネルに突入するたびに通信が途絶えてイライラMAX。疲れたし、土砂降りだしで駅から離れた位置にあるホテルを取る気がなくなり、駅直結のJR西日本直営ホテルを予約した。すると…トンネルを抜けて岡山県内に入ったら雨が降ってなかった。
夜の岡山はくっそ蒸し暑かった。集札口で徳山から東京都区内への乗車券を示しながら、この切符は台風のために岡山で旅行を中止するので残りの区間の払い戻しをお願いしたい、と申し出た。ら、駅員曰く、JR東日本の窓口でクレジット決済で買った切符だからJR東の窓口でしか扱えない、岡山駅では旅行中止の申し出を受けたことを証明するから、東京に帰ってから清算してくれと言われた。そして乗車券の券面にそういう旨をボールペンで記載して押印された。
40年近い鉄ヲタ人生で旅行中止になった経験は滅多にないが(前に一度あった気がする)、何度も経験しないであろう「事故などの場合の取り扱い」の機会を得た。まあ、こんなことは二度とないに越したことはないが、何事も経験である。しかし痛恨だったのは、この乗車券を写真撮影しないで後日精算してしまったこと。なんということだ!