福島に行く

すっかり暖かくなり、天気も良くて最高のお出かけ日和。間もなくクルマも新車に変わるこのタイミングで遠出をしてみた。行先は嫁の希望で福島である。ちょうど今月に常磐道が全通、国道6号も開通しているので原発被災地の交通は回復した。常磐線はまだだけど、きっと無理だろうね…
というわけで常磐道に上がって一路福島を目指すが、さっそく土浦のあたりで渋滞にはまる。まあここは軽く通り抜けたものの、掲示板にはこの先の友部ジャンクションから那珂インターまで事故渋滞、9?55分と出ている(;_;) いきなり勘弁してほしい。
というわけで友部に着くまでに決断しなければならないのだが、近づくにつれて徐々に渋滞時間が短くなって35分くらいになったのでそのまま渋滞にはまることを決断。まあそのくらいの時間で切り抜けることができた。事故現場と思しき場所に追突したクルマとされたクルマが路肩に止めてあったが、どうも軽微な事故に見えて、これで55分も渋滞するのか?変だな、と思っていたらその先に破片が散乱した現場が…。さっきの追突は別件で、本命?は大渋滞に相応しい激しい事故だったようだ。
自分がそうならないよう気を引き締めて運転を継続、日立付近の連続トンネル攻撃にもめげず(ここでも渋滞。勘弁してほしい)、無事に福島入り。いわきを通り抜けてさらに常磐道を北上。そしていよいよ広野を過ぎたあたりから沿線の景色が異常事態に。常磐道の道路わきには放射線量の掲示板があって、ずっと手前では0.2〜5.3マイクロシーベルト/時、と表示されていてこれでは多いのか少ないのかサッパリわからんかった。それが広野あたりで0.2と具体的な数値が表示されていて、まだまだ余裕のつもりでいた。しかし進むにつれてその数値が上がっていって、5.3になった時はさすがに引き締まった。しかし、5.3がどれほど危険なのかは把握してなかった。
その一番緊張した区間が今月開通した常磐富岡〜浪江間で、「ここから帰宅困難区域(高線量区間を含む)」という看板まで立っててとても緊張した。沿線は日本のどこにでもある田舎の風景だが、その中に未修理のままの家屋(屋根にシートをかぶせたまま)、除染した土を詰めた袋の山、が見られ、梅等の既に咲いている花の平和さとの対比が半端なく、なんとも物悲しい。
そして浪江インターで高速を降りる。ちょうど昼飯時で腹が減ったというのと(^_^;)、いわきからここまで随分遠いなと思ったので一旦出た。九州人は東北の地理に疎いので距離感がつかめず、いわきから相馬まですぐ近くかと思ってしまったのだが遠かったので、福島第一原発を通り過ぎたところで飯食って帰ろうと思ったのだ。
しかし浪江は我らの甘すぎる認識を木端微塵に打ち砕いた。まず、インターを出たところの国道114号が既に左折禁止で福島市方面に行けない。右折して浪江市街に向かって走るが、沿線のありとあらゆる交差点、側道、民家の入口にいたるまで厳重に封鎖されている。たとえが適当ではないかもしれないが、F1レースが市街地で開催される時に作られる公道サーキットみたいな感じ。