急行「はまなす」への最初で最後の乗車

ドーナツで腹を満たしてJRの青森行きで21時40分ごろ青森に戻る。青森駅前には吉野家もあるしココイチもある。…こっちで晩飯食った方がましだったか(^_^;)。まあ、青森ではいろいろと忙しいので、事前に飯食っておきたいというのはあった。
既に待合にはそれっぽい雰囲気の人がたくさん待っている。その中でなぜかスーツにビジネスバッグのオッサンがいるというのも場違いではある。しかし、私も間違いなくそいつらと同じ目的でここにいる。この時間帯になってなお青森駅にいる人…その目的は言うまでもなく急行「はまなす」に乗ることである。
はまなす」とはJR最後の急行列車。急行料金とは今ははまなす専用の料金体系である。そして日本最後の座席車と寝台車を混結した夜行列車。そして数少ない客車列車である。再来年に北海道新幹線が開業する際、青函トンネルを在来線と共用するためはまなす北斗星カシオペアトワイライトエクスプレスといった夜行列車は邪魔になるので廃止されるのではないかと噂されており、おそらくはまなすはその最右翼だろう。今を逃すともう二度と乗ることはできない。なので私は決心した。今乗ろう。
はまなすには座席と寝台があるが、一度しか乗れないとなるとどっちにするか迷う。座席車で一晩を明かすあの苦行も二度と味わえないとなるとやっておきたい気もするが、本音を言えばやはり寝台に乗りたい…というわけで、1号車の下段寝台を取っておいた。
22時19分ごろ、青森駅はまなすの編成が入線してきた。さっそく鉄どもが写真撮影に余念がない。私ももちろんだが…寝台車は3両繋がっているが3両目に「2号車」の札が刺さっている。では真ん中の寝台車は?…なんと、驚きの増結車!増21号車、の札が刺さっている。この季節に寝台車に増結とは…なんとも繁盛しているんやのう。
2号車と増結車が25系寝台車で整備直後らしく車体もピカピカ。しかしそれ以外の車両は塗装は剥げ色は褪せ、みすぼらしいの一言。残念ながら私の乗る1号車もクタクタになっており、しかも発電エンジン付きのスハネフ14である。まあ、私の寝台はエンジンから遠かったので騒音や振動はそれほど感じなかったが。
調子よく写真を撮っていたら私のiPhone5が突然電源が落ちた!再起動してもすぐに落ちる。電池の残りが少ないとはいえ、まだあと20%くらいはあるのに。なんだこの不具合は。何故このタイミングで起きる?何度も再起動を繰り返して動いている間に撮る、を繰り返してなんとか写真は撮ったが、これでは肝心の電話やメールが使えない。
列車は定刻に動き出したが、乗車時間が7時間ちょっとということで短い時間で堪能しなければならないので、とっとと寝る支度をして横になった。ああ、寝台はいい。いつまでも楽しめたらいいのに、終わりは確実に近づいてきている。残念としか言いようがない。