帯広は遠かった

小樽からは一気に道東は帯広を目指す予定なのだが、小樽から札樽道に上がるとせっかくの景色が見えないかも、と思ったので敢えて国道5号を札幌方面に向かう。またしても左は海、右は山という険しい地形を行く。張碓という地名のところを通ると、どうしても函館本線にあった張碓駅跡に行ってみたくなるが、事前に位置を調べてこなかったのであてずっぽうで行くわけにもいかずスルー。
銭函というなんだか儲かりそうな地名のところまで走ってきたところで海も遠くに行ったので、銭函インターから札樽道に上がる。そのまま札幌市内を突き抜けるのだが、高架から見る景色は防音壁に遮られて高層ビルの頭しか見えないつまらないもの。道央道に入って苫小牧方面に走り、輪厚PAで小休止。輪厚は「ワッツ」と読むが、アイヌ語の当て字が多い北海道の地名の中でもこじつけ度は道内有数だと思う。
ワッツを出たところで看板に帯広までの距離が約160?とあったので若干ひるんだ。そんなに遠かったっけ…。前回北海道に来たときは道東道は夕張−トマム間が未開通だったため、帯広から札幌に移動する時は豪雨の中県道を延々と走ってえらい大変だったが、今は全通して帯広までは全区間高速道路で行けるので楽…なはずだ。
千歳恵庭JCTから道東道に入ると、それまで快適4車線だったのが対面通行の2車線となりプレッシャーは高まるが、車が全然走ってないので実に快適。だが2車線ということは快適に走っているとやがてノロノロ運転の車に追いついて一緒にのんびりドライブになってしまうというわけで。追い越し車線が待ち遠しい。夕張インターを過ぎると新規開通区間に入るが、ここがまるで地下鉄のよう。4?級のトンネルに突入して、出たと思ったらまた長大トンネルに入る。それの繰り返し。夕張−トマムというとそんなに距離ないような気がしていたが、トマムまでがずいぶんと長く感じられた。
そうこうしてようやく訪れた十勝の大地は…いつ見ても雄大で感服する。これぞ北海道って感じですな。実は十勝に入っても帯広までがまた随分と遠いわけで、北海道は広いと再認識せざるを得ない。音更帯広インターで降りるまで小樽から3時間くらいかかった。
目指す目的地は十勝川温泉なのだが、同じ音更町内なのでインターから近いかと思っていたら15?も離れていたのでくじけそうになった。看板の案内通りに広域農道をのんびり走ることしばし、夕暮れ迫るころようやく現地到着。目印にしていたでっかいホテルが実は廃業しているのを見てちょっとびっくりしたが、別のでかいホテルの温泉に日帰り入浴。十勝川温泉は美人の湯ということで入るとお肌がつるっつるーになるのは以前泊まった時に体験済みなので、それを嫁にも体験させてやろうと思ってここまで走ってきたわけだが、肝心の露天風呂はこの時期既に寒いということで嫁は体験せず(私は涼しいのは大歓迎なので喜んで露天風呂に入りまくり)。しかし、嫁の感想はとてもよかったと。むしろ、今すぐここに泊まりたいと。…いや、気持ちはよくわかるが、お値段がね…
その後はJR帯広駅の真ん前のホテルにチェックイン。夕食は豚丼を食べに出かけるが、以前私が訪れた「ぱんちょう」という店は定休日!またか…。まあ、別の名店が見つかってそこでおいしくいただいたので問題ないが。
それにしても、JR帯広駅が高架化してから帯広は大きく変わった。1985年に初めて来たときも帯広駅前のホテルに泊まったが、あの時とは全く別の都市になった。帯広から出ていた国鉄士幌線広尾線の線路跡も全くわからなくなったしな。