高速ツアーバス廃止へ

高速ツアーバス廃止へ〜国交省」…昨今問題となっていた高速ツアーバスがとうとう高速乗合バスに統合される形で消滅しようとしている。もともと法の盲点を突いた形で誕生した「貸切だけど毎日運行」の不思議なバスだった会員制ツアーバス。誕生したのは1984年に北都観光が運行した札幌−稚内間の長距離バスだそうだが、そのことがさっそく鉄道ジャーナル誌で記事になっていたのを覚えている。そんなずるっこい?手口があったのかと驚いたものだが。
その後2000年以降に高速道路を使った都市間高速ツアーバスが大流行し、そのあおりで既に死に体だった夜行列車の死期がますます早まったのはもちろんのこと、既存の高速バス事業者への圧迫も強かったものと思う。自由に商品を組み立てられるツアーバスと各種法律でがっちり縛られている既存バス事業者との競争は不公平だなと思っていたので、高速乗合バスに一本化するというのはよいことかと。
アーバス側も大手のウィラーあたりは自前でバスセンターを作るなど、ビジネスのあり方を変えようとしていたから、こうなるのはある程度予期していたのかも。この結果、夜行高速バスの運賃が高くなったらやや残念ではあるけど、今回あのような事故が起こってしまったからにはこの際業界の矛盾を解消するのは仕方がないのではないか。