JR京葉線全面運休ドキュメントその1

…良い子の読者ちゃん、お待ちどうさま!きっと今日のこの日記をワクテカしながら待ってるんじゃないかと思ってるよ!そう、みんなの期待通りの、大波乱の一日だったよ。心して読め!!orz

今日もいつも通りに起床。毎日寝不足が続いて非常に辛いが、会社にいかにゃ仕方がない。Webでニュースをチェックすると、なんと「JR京葉線、信号トラブルで運転見合わせ」という記事が!あちゃー、京葉線は始発から運休中かよ。でも、私は今日は地下鉄東西線で出勤するから大丈夫だな。…ああでも、いつぞやみたいに浦安駅に人が集まって大変かもしらん。そうは言ってもオフピーク通勤だし、まさか乗れないことはあるまい。
…などと軽く考えて、いつも通りに家を出た。寝不足ゆえか、ちょっと想像力が足りなかったようだ。今日は昨日までとは打って変わって気温が高く、汗をかきやすい天候。バス停に着くと、いつもは車なんかいない目の前の道路に車がずらずらーっと並んでいる。珍しいな。乗っているのは夫婦や家族が多い。いかにも「駅に送りにいきます」という風だ。お前ら、浦安駅近辺は狭苦しくて車を止めるのが大変だろうが。気安く車で送るなよ。
車が合流して行った先の大通りは柳通りといって、浦安駅新浦安駅をまっすぐ結んでいる。見ると、やっぱり道路も混雑している。それにしても今日は歩行者が多いな。右に左に多くの人が歩いている。…なんだかいやな予感がしてきたが。そういえばさっきから上空にはヘリが3台くらい、ずっととどまって何かやっている。騒々しいったらありゃしない。そして、時刻が過ぎてもバスがやってくる気配は全くない。こりゃ、かなり異常事態になっているようだな。
結論から言えば、家を出る前にテレビを見てくるべきであった。そうすれば、上空を旋回しているやかましいヘリが撮ってる映像が見れたはずだからである。バスをあきらめた私がとりあえず大通りに出てみると、浦安駅に向かう道路はひたすら渋滞しており、歩道には数多くの人が歩いている。新浦安から浦安に向かって歩く人が多いが、その逆に歩いている人もかなり多い。バスも見えた…案の定、超満員だ。まだ私は新浦安駅浦安駅も見てないが、かなり困難な状態になっているということはなんとなく了解した。

JR京葉線全面運休ドキュメントその2

しかし歩行者(=哀れな通勤客たち)が浦安駅に向かって歩くのはまだわかる。新浦安駅に来たもののJR京葉線がまったく動いておらず、仕方なく地下鉄で行こう、しかしバスに乗れない、じゃあ歩くか…というのは理解できる。その逆に浦安駅から新浦安駅に向かって歩く人は一体何の目的で?まさか…浦安駅も完全にアウトになってしまったのだろうか。私は新浦安駅に向かって歩くサラリーマン風の男で、携帯で誰かに状況を報告している後ろをさりげなくついて歩いて(^_^;)何を報告しているのかを盗み聞き。
…やはり、浦安駅もアウトだそうだ。人があふれ返っていて近寄ることすら不可能なんだと。後で調べたところでは、このとき浦安駅では駅周辺一帯に人が集まりすぎ、混雑しすぎて電車に乗るのも降りるのも不可能な状態となっていたそうだ。テレビではバス停に並ぶ長大な行列が映っていたそうだが…ああ、駅まで行かなくて良かった。
浦安駅もアウトなのはわかったが、しかし私はどうすればよいのか?仕方がないのでとりあえずそのまま新浦安駅方面に歩いてみた。数人でタムロして「学校いくのやめようか」と相談している高校生、上着を脱いで袖をまくり、ネクタイも緩めて歩いていくサラリーマン。延々歩いてきて既にお疲れ気味なOL。みんなみんなあっちこっちに歩いている。こんな地獄になるとは想像もしていなかった。こんな調子では、新浦安駅に行っても何か解決するとは思えなかった。
とにかく浦安市内から脱出しなければ意味がない。東京都側に脱出するには、浦安駅から葛西まで歩くか(浦安大橋)、舞浜から葛西臨海公園に向けて歩くか(舞浜大橋)。…しかし、それはあまりに遠いな。反対向きの市川市方面に脱出するなら、新浦安駅から京成トランジットバスがある。行徳駅を通って本八幡まで行くバスや、南行徳駅を通って江戸川区に抜けるバスもある。…南行徳?そういえば、私の家から歩いていけないこともない距離だな。そうか、どうせ歩くならそっち方面に行くのも悪くないな。
というわけで引き返していったん帰宅した。既にかなり歩いていて汗だくだ。まずは汗をフキフキしながら、関係方面に遅れる旨をメールで送信。それから、2ちゃんねるの交通情報板で情報収集。浦安駅はやはり近寄れない状態になっているものの、葛西や南行徳はごく普通で空いてるらしい。それだけではなく電車も(当たり前だが)いつも通り運転していて、車内も空いているというではないか。なんだ、混雑しているのは浦安駅だけだったのか。じゃあ南行徳駅に行けば確実に電車に乗れるな。ここまで確信できると、かえって反省の気持ちがわいてくる。うーむ、こういうことはもっと早く気がつけよなあ。そうすれば1時間は早く会社に着くことが出来ただろうに。

JR京葉線全面運休ドキュメントその3

汗がひいたところで再度支度をして、再出発。橋を渡って市川市内に入り、南行徳駅に向けてテクテク歩く。いつも通りなれない道を歩きながら、「私はいったい何でこんな道を歩いているのだろう…」とトホホ感が高まってくる。いったん帰宅した時にも「もう会社に行きたくねー」と思った。急ぎの仕事がなければ、挫けて年休を取得していたかもしれない(^_^;)。それを振り切って再び出かけたものの、暑いし、徒労感は高いし、どうせ遅刻だし、やる気しないこと夥しい。鉄道マニアを自称しておきながら、南行徳にすぐに気がつかなかった点にも若干忸怩たるものがある。
汗だくになりながら歩くこと30分、南行徳駅は駅前ロータリーこそ、新浦安に向かう人(浦安で降りられないと聞いてこっちに迂回してきたのだろう)がバスやタクシー乗り場に長い行列を作っていたものの、地下鉄駅はたしかに空いていた。入線してきた電車も空いていて、驚いたことに浦安駅のホームもスカスカだった。なんだ、もしかしてもう回復したの?わざわざ南行徳まで歩いていく必要は無かったとか?…電車から見る限り、駅の周囲は依然として人で一杯だった。まだホームに上がるまでが大変な状態なのかもしれなかった。
やっとのことで目的地に着いたときは、既に昼だった(^_^;)。ああ、もうグッタリ。今日は一日流して終わりたい。でも、そういうわけにもいかんのよね。客先の仕事とは別件の障害対応の件があり、それは今週中に目処をつけたい。そのために、定時でその客先を抜け出して、自社に歩いて戻る。ここでまたしても20分は歩くわけで、今日はひたすら歩きっぱなしだ。
ようやく仕事が終わり、帰る段になったが、憂鬱は尽きない。JR京葉線は12時45分に全線で運転を再開した、とはいっても、東京駅の信号設備が全滅してしまったために「人力」で電車を動かしている有様。ポイントも手で切り替え、出発信号も人が出しているそうだ。新木場駅の昔使っていたクロッシングポイントを復活させて応急的に新木場で折り返し運転ができるようにもしたそうだ。それで、東京発の電車はようやく1時間に1〜2本。新木場まで行けば本数が増えるものの、回復というには程遠い有様で、次いつ来るかわかんないんじゃ使いようが無い。というわけで、東西線で帰りましたさ。
こんな状況では、もしかして帰りの東西線も激込みなんだろうか、と危惧したが、それは全くの期待はずれで助かった。ごく普通に帰ってこれた。浦安からのバスも夜はすっかり落ち着いていて、普通に乗車することが出来た。ふと見ると、反対側に貸し切りタイプのバスが客を満載してやってきた。客を見る限り、あれは鼠園から浦安駅への臨時バスに違いない。きっと浦安のバス会社・東京ベイシティバス京成グループ各社の貸切バスを引っかき集めて急遽投入したのだろう。目の前にいるバスは千葉中央バスで、他に京成バスの臨時便も見た。後で聞くところでは、鼠園から新木場ゆきの臨時バスも出たそうだ。
問題は、今日一日で京葉線が完全復旧しなかったということだ。明日も、新木場−東京間は少なくとも午前中は運休するそうだ。今日のような全面運休で多くの利用客を路頭に迷わせるわけじゃないから、今日よりは事態はマシになるだろうが、しかし。私はまっすぐ浦安駅に行っても大丈夫なんだろうか。それともまた南行徳まで歩いていったほうがいいのだろうか。悩ましいところだ。