ついにその時が来たか

国鉄寝台電車「583系」ついに引退…ラストランは4月8日」…ついに、とうとうその時が来たか。長らく日本の鉄道趣味界で好きな車両の上位に君臨してきた?人気車両583系の最後の現役車に引退の時がやってきた。
583系は改めて言うまでもないが世界初の寝台兼用電車、キャッチフレーズは「昼夜兼行」。屋根が高い独特の存在感を持つ。昭和40年代の輸送力不足を補うために大量に投入されたが、当初の目的で存分に使われたのは新幹線が博多開業する昭和50年までの数年間だけという悲しさ。その後は寝台列車の減少により九州はもとより東北地方でも持て余し気味になり、多くが普通電車に改造されるという悲劇にも見舞われた。
こういう経緯だと早々に全滅してもおかしくはなかったが、今の今まで生き残ったのは交直流電車で電化区間どこにも入線できる便利性、昼夜兼行で使い道が広かったこと、寝台電車の後継車がサンライズまで出てこなかったこと、そしてやはり鉄ヲタどもからの支持であっただろうと思う。
JR東日本が執念を見せてこれまで維持してきたが、583系と部品が共通する485系が今春ついに全滅することが決まって、583系もいよいよかと思われた矢先だったので驚きはもう無い。むしろ今までよく持ったなと思う。なお485系は団体専用車が一部残るが車体は新しいのに載せ替えていて別物という認識ではある。
鉄ヲタどもに大人気だった583系なので、さよなら運転はものすごい大混乱になる恐れがある。だから遠くからお別れを言おう。最低でも1両は大宮の鉄道博物館に収蔵されると思われるが、せっかくなので6両全部保存して列車ホテルなんかやってくれると嬉しいが無理だろうな…。東武鉄道が8000系の6両一編成を東武博物館所有にして動態保存しているという例があるが、もしJR東日本583系でそれをやったら驚喜だ。