JR北海道の悲惨な状況

4161円使い収入100円 厳しい北の鉄路、廃止続く可能性」…うーん。JR北海道赤字ローカル線の収支状況を発表したそうな。国鉄時代は全国の路線について収支を発表していたので赤字路線ワースト10とか毎年記事になっていたものだが、JRになってからこういうのは稀。
国鉄時代と同じ「営業係数」という形で発表されたので当時と比較が簡単にできるわけだが、JR北海道ワースト1の留萌本線留萌−増毛間の営業係数はなんと4161円!あの赤字線の代表格、旧国鉄美幸線ですら3859円というからそれ以上というかそれ以下の悲惨な状況。
たしかJRになった後の深名線(既に廃止)がもっとヒドイ状況になってたような気がするが、いずれにしても最低ランクの実に酷い有様というわけだ。これは廃止になっても仕方がない、というJR北海道の主張もわかる。
それ以外の路線もなかなか悲惨だが、JR北海道全体での営業係数は154円だという。九州の事しか知らないが、国鉄の時は最も儲かっていた篠栗線でさえ400円台で国鉄九州は物凄い赤字を出していた。北海道は多分それ以上の赤字だっただろうから、154と聞いてすごく改善されてるなと思った(^_^;) しかし154というのは儲けの1.5倍の出費をしている大赤字状態であり、一応民間企業でこれは死活問題である。
記事には輸送密度別に色分けされたJR北海道の路線地図を添付している。国鉄赤字ローカル線廃止問題で廃止対象路線を選別した際の基準は、第一次・第二次廃止対象路線は輸送密度2000人/日、第三次廃止対象路線は4000人/日だった。
今、その地図を見てみると、4000人/日を上回っている区間の方が少ない(T_T) 昔の基準で廃止対象路線を選んでいると本当に幹しか残らない有様になってしまう。が…生き残りのためにはそこまでやらないといけないのかもしれない。
※廃止対象路線の選定基準には「並行道路が無い」等の除外条件があり、除外条件にかかって廃止を免れた路線も多い。北海道の路線の多くも当時から輸送密度が低かったが除外条件によって廃止されなかった(前述の深名線もそう)。