しぶとい鉄道

信楽高原鉄道、11月末に運転再開 新しい橋脚も設置」…そういえば完全に忘れていたが、信楽高原鉄道は去年9月に水害を受けて全面的に運休していたが、ようやく復旧し11月29日から運転を再開するそうだ。
距離が短くて小さい、赤字の第三セクター鉄道が災害で一年以上も運休していて復活できる、というのはほとんど奇跡に近いが、復旧費用の95%を国が負担することになったためにこのようなことが可能になったそうだ。
信楽高原鉄道と言えばやはり正面衝突事故の印象が強く、ぶつかった2両の車両が富士山型に盛り上がっている写真はいまだに強烈である。それが1991年の出来事で、その時点でもう信楽高原鉄道はダメかなと思ったものだが、以後もしぶとく生き残り、今回もまた苦難を乗り越えそうである。実にしぶとい。
実はその正面衝突事故の遺族から成り立つ組織が、自らの運営費から50万円ではあるが信楽高原鉄道の復旧費用として寄付を行ったそうである。復旧費用7億円に対してかなりの少額と言えども、その心意気や良し。後年福知山事故を起こしたJR西は遺族に恨まれまくっているというのに、そんなこともあるのかと感じ入った次第である。