嫌な予感しかしない

幻の「或る列車」九州で復活へ スイーツ楽しむ観光用に」…ななつ星の成功でますます観光列車に傾斜するJR九州次の一手を繰り出すぞ!で、次の一手がなんと「或る列車」!!
昔、当VOYAKIでななつ星の記事を書いた時に「或る列車」のことをちょろっと書いた(2012/5/28の記事)が、明治時代に製造されたが営業列車として運行されたことは無かった幻の列車であり、初めて専門誌の記事になった時のタイトルにちなみ「或る列車」と言われている。もちろん、鉄ヲタどもの間でのみ通用する隠語のようなものである。
後世、鉄道模型の大家・原氏が模型で復活させた時も、子供の頃に見た実物の記憶と数少ない資料を基に苦心して作ったとか(明治の幻の車両を見たことがあるってだけで凄すぎるが)。そしてJR九州はその模型を基に1分の1サイズで再現するというのだが…
最初このニュースを見た時は、まさにななつ星の第二弾!再びJR九州が客車列車を製造してくれる!!と思ったのだが…考えてみたら疑問点がいくつも。まず、明治のテクノロジーで作られている「或る列車」を現代技術でどこまで復元できるのか?たとえば木製車体、たとえば三軸ボギー台車。
展望車の展望デッキも現代の安全基準ではそのままでは通らない。当然冷房も載せるだろうが、目立たなくする方法は?などなど挙げればきりがないくらい。
そして一番の疑問点は「スイーツ列車」。JR九州はこの列車をスイーツを楽しむ列車として運行するというのだが…JR九州は去年既にスイーツ列車の構想を発表しており、朝日新聞の記事にもある⇒「甘〜いスイーツ列車で行こう JR九州、2015年から」。この時点では具体的なことは決まっていなかったが、久大本線大村線で運行するという話はあった。車両も全く決まってはいなかったものの、鉄ヲタの間では前述のような線区での運用ということも考慮して「はやとの風」「海幸山幸」「指宿のたまて箱」のような改造気動車になると決め打ちし、タネ車はJR四国から中古で購入したが使用せず工場の隅に放置してあるキハ47じゃないかとまで言われていた。
今度作る「或る列車」がこのスイーツ列車のことを指しているのなら、改造気動車説はそんだ間違いということになる。しかし…ななつ星は別格として、スイーツ列車まで客車列車で運用するつもりなんだろうか?そこまでやるって言うなら称賛したいが、私の脳裏に浮かぶ危惧は、改造気動車で「或る列車」みたいなものを作ろうとしてないよね?ってこと。いやや、そんなの見たくないorz
私の危惧が杞憂で終わることを切に祈る。「或る列車」の名前だけ借りた、似ても似つかない偽物が登場しないことを神仏に祈りまくります。