ついに西鉄313形に乗る

本来は今日が一周忌の法要を行う日だったが、寺の方から「20日は檀家を集めて法要を行うので日をずらして」と言ってきていたので、この日はただ単に私の実家から嫁の実家に移動するだけの日となった。
それだけでは勿体ないので、嫁が夕方に友達と遊びに行った隙に私もお出かけして列車に乗りに行った。狙いはこの前旧塗装になったという西鉄313形である。
西鉄バスで呉服町に出て地下鉄に乗り換え。福岡市営地下鉄の土休日限定フリーきっぷは520円(平日はもっと高い)、呉服町−貝塚間の運賃は260円なので単に往復するだけで元が取れる。なのでフリーきっぷで貝塚に行くと、黄色い西鉄600形が止まっていた。
西鉄宮地岳線もとい貝塚線西鉄合併以来常に旧型車で運行されており(調べたところ車体更新車が入ったことがあるので「車体だけ新車」という例はある)、今も大牟田線を追われた600形が頑張っているわけだが…見たところスゲーピカピカ!!車体は色むらも凹みもなく、もちろんさびが浮くなんてことはありえない。車内もデザインは古臭いがきれいに整備されており不快感は無い。これが昭和42年製とあったが、42年製はJRでは既に引退間近の絶滅寸前。非常に物持ちがよろしい。
この電車が貝塚を出発した直後に車庫を通過するが、そこに313形の姿は無かったので運用に入っているらしい。ので、ちょうど真ん中となる香椎宮前駅で降りて313形が走ってくるのを待伏せる作戦を取った。既に19時になろうとしていたが、九州の夕暮れは非常に遅い。19時じゃまだまだ日が明るい。
そして30分待ったところでついにキター!!313形自体は縁が薄かったので特別に感慨はないが、クリームとマルーンのツートンカラーは非常に懐かしい。そしてこの電車、昭和27年製のはずだがものすげーピカピカ!!これもボディに凹みなどは見られず、リバイバルカラーとして塗り直したばかりなので塗装も実にキレイ。
そして車内がまたすごい。徹底的に近代化改装を行ったため、とても終戦直後に作った電車とは思えない。下回りも宮地岳線転属の際に別の電車の台車と振り替えたためオリジナルのツリカケ音はなく普通のちょっと古い電車みたいな音しかしない。道理でそんな骨董品が今まで走り続けたわけだ。
西鉄の物持ちの良さにいたく感心した一方、昔の古い電車に乗っているという感覚は極めて薄い。正直、何度もしつこく乗っておく必要はないかな。
貝塚に戻り、元を取りたいので意味もなく姪浜まで行って博多駅に折り返し、飯食った後は福岡空港まで地下鉄で移動し、散々元を取った。まあ、こんなものかな。