いざ台湾高鉄でGO!

今日も台北はよくない天気。雨はないがどんより曇った空の下、ホテルを出て台北駅に向かった。これまた、中山駅からはMRTで一駅なので、歩いていくことにした。
台北駅は遠くから見ても馬鹿でかい駅ビル?が建っているが、肝心の線路は全く見えない。台北駅は、MRT(地下鉄)はもとより在来線(台鉄)も新幹線(高鉄)も全部地下駅なので外には駅ビルしかない。ようやくたどり着いた地下への入口を降りると、そこは高鉄からはかなり離れたところ。地下を延々歩いてようやく高鉄乗り場に到着。
窓口で昨日買った引換券を出すと、一緒にパスポートも出せと言われる。高鉄フリーパスはパスポートと常に一緒でないと、使えない。ジャパンレールパスも同じなんだろうか…。
フリーパスは新幹線の自由席のみ利用可、と聞いていたが、購入後にすぐ乗車列車を聞かれ、指定席まで指定された。どういうこと?後で冊子(パスは専用の冊子に貼り付けられる)を見ると「自由席が利用できます。指定席を利用する場合は窓口で座席を予約の上利用してください。追加料金はかかりません」…なら最初から指定席利用可、って案内してくれてもいいのに。指定された座席は冊子に手書きで記入される。けっこう原始的だが、発行数が少ないからシステム化するのも愚かも。
ホームに降りるといきなりサプライズ。目の前に止まっている列車に「トムとジェリー」がラッピングされている。一体なんだこれは?よく見ると隣の車両は別のアニメのラッピングがされている。これは日本でもスカパーやケーブルTVで見られるアニメチャンネル「カートゥーンネットワーク」のラッピングトレインだった。日本にはないな、こういうの。…と思ったら、九州新幹線でくまもんがラッピングされたらしい。同じか(^_^;)
楽しいラッピングトレインは我らが乗車する一本前の「各駅停車」。我らのは途中板橋、台中のみ停車の速達便である。板橋はもちろん「いたばし」ではなく台北市の南部にあるターミナル駅である。車両は言うまでもなく日本の700系と同型。車内も全く同じ3列+2列の座席配置で、違和感は全く無いが新鮮味もない。マークが無いので車外からはあまり気が付かなかったが、6号車はビジネスクラスというらしい。発売窓口も別になっていたが、車内もグリーン車同様の2列+2列で、外から見た限りグリーン車より豪華かもしれない。
乗客は少なく、車内は閑散というほどではないがかなり余裕がある。その状態で9時54分発車。板橋まで地下区間で、地上に出るとすぐに高架に上がる。日本と違って防音壁がほとんどないので景色は良好。我らの座ったD,E席は山側になるため、海側のA,B,C席よりは見るものが少ないのは残念。
通過駅はみな同じ構造で、通過線の外にホームにつける線が分岐する。それを見てさてどの駅かなー?と思ったら、なんと通過線と側線の間に防音壁!ホームの様子が全く分からず。客室扉の上にあるLEDにも日本のように「◎◎駅を通過しました」という案内は無く、どこを通過したのかわからず。
台中は2面4線になっていて、途中では一番大きな駅。それにして、どの駅も駅前が少々寂しいような。これも考えてみれば当たり前で、高鉄の駅は市街地からは離れて建設されている。日本流にいえば「新台中」みたいな感じだが、在来線の台鉄は国営、高鉄は民営ということで名前で区別はしてないようだ。日本流に、在来線と同じ駅だと思うと痛い目に遭う。
台北を出たらすぐに外は快晴になり、台北のあの曇り空はなんだったのかと。途中のどこかで先発のラッピングトレインを追い越して、定刻に終点の左営に到着。ここは高雄市の北方にあり、どうせ市街地外れの何もないところだろうと思っていたら全く逆。新市街地という感じの整然とした都会の駅だった。駅前には三越まであってかなりひらけている。ホームは3面6線、コンコースも屋根が高くて明るくて、地下の台北駅よりはるかに大きくて快適。店もたくさんある。