願掛け行脚その4

しばらく旧国道を北上したのち、やっぱり国道に戻り先を急ぐ。下館(合併により今は筑西市)を過ぎると並行する線路は真岡鐵道に変わる。並行というよりはべっとり真横を併走する感じだが。
真岡鐵道JR東日本真岡線を転換した第三セクターだが、売りとしてSL列車に力を入れており、SLを2両も所有して定期的に運行している。のみならず、JR東日本にSLを貸している。さらに、真岡市内の公園に保存していた9600型SLを空気圧搾により動かせるようにして真岡駅前で展示走行するという。
というわけで真岡駅に行ってみたら、ローカル線転換の第三セクター鉄道とは思えないほどの巨大駅舎、SLをかたどった建物が…2棟。はて?以前写真で見た限りではSL型の建物は1棟しかなかったが?2棟目の建物が9600を展示するための建物で、まだ建設中だったが外観はほぼ出来上がってるようだった。気合の入り方が尋常ではない。ほかにもキハ20や旧客(なぜか北海道用のスハフ44)や変な色のDLや無蓋車、そして車掌車がなぜかやたらたくさん留置されていた。これらも9600と一緒に展示されるのだろう。ちょっとしたレールパークになりそうだ。
しかし真岡駅には、他の鉄道にはありがちな記念切符の類がなかった。出札窓口にはそれを感じさせるものは微塵もなく、改札口前にSLグッズの販売店があったので入ってみると壁に「22.2.22」の2並び記念硬券入場券が飾ってあったが、それは既に売り物ではなかった。店員によるとこの切符以降、記念切符の類は発売していない由。真岡鐵道はキップには冷淡なようだ。
そんな真岡駅前に小さい神社があり、名前が守鐵社という。…もしかしてと思ったら案の定、それは鉄道の守り神。真岡線建設時に取り壊された3つの祠の代わりに作られたとあり、真新しいのと「鐵」の字からつい最近作ったのだろうと思ったが、あとで調べると1923年建設とのこと。駅前整備の時に作り直したのかも。せっかくなのでこちらにも病気平癒をお願いしておいた。
話が長くなったが、今日の最大の目的地、真岡市内にある大前神社に到着。創建がいつか不詳とのことだが、わかんないくらい昔にできたらしい。称徳天皇の時代、神護景雲年中(767〜769)に再建したとあるそうなので少なくともその前とはなる。ここに祀られている大国主神が病気平癒として著名であるとのことで今日の目的地に選んだ。Wikiを見ると大国主を祀る主な神社として大前神社の名前があるので、メジャーであるに違いない。
そんなわけで荘厳な神社のイメージで訪れたら…境内にでっかい恵比寿様の像が。お前は鎌倉大仏か!境内にやたら金運アップのご利益を宣伝する旗や、宝くじ当たりましたありがとうという雑誌の切り抜きが掲示してあったり、かなーり金運を強くプッシュする雰囲気満々で、これまで訪れた他の神社とは明らかに雰囲気が異なる。なんというか、ノリが軽い。あとで調べたらこの恵比寿様は大前恵比寿神社という大前神社の摂社(本体付属の神社)で、創建はななな、なんと平成元年!平成かよ!!…バブルまっただ中ですなあ。なんだかなあ。
そんな恵比寿神社の陰に隠れてしまった感じの本体はさすがに厳かに存在した。さっそく念入りに願掛けした後、今日初めておみくじを引いた。…あまり良くなかった。さっそく括ろう。そして今日初めて営業中?だった社務所にて、病気平癒のお守りを購入。いろんなご利益があって様々なお守りが並んでいる中、なぜか病気平癒のお守りだけ最高額の1500円。なぜこれだけが高い…?もしかしてよっぽど自信があるのか。足元を見られたとは思いたくないが。金運のお守りも購入した。さすがにここでは金運にすがりたくなってきた。
とりあえず目的地到着により今日の願掛けめぐりは完了。この後通りがかりにもう一つ八幡宮に寄ったが、これも地域密着型の小さい神社だった。朝早く出発したおかげで、まだお昼過ぎだ。夕方までまだまだ時間がある。