希望に満ちた中京競馬場への道のり

土曜だ!休みだ!競馬だ〓!というわけで、いつもよりさらに早起きして駅に急行。天気予報では寒くなるとか言っていたが、関東地方は良いお天気。しかも気温はそんなに低くない。この程度では、どうせ競馬場であちこち動き回って暑くなるだろうから、と少し薄着で出発。自分がどこに行くかも良く考えていない、浅はかなヤツだと後に後悔することになる…
重たいカメラ一式を背負って東京駅へ。新幹線の指定席は喫煙席しか空いてない、というので、とりあえず押えておいたがそんな煙い車両に乗る気はナッシング。ホームまで行って自由席が空いてなかったときのエマージェンシーだ。幸い自由席は空いていて、無事に窓側ゲット。新幹線の車内ではずっと競馬の予想をしていた。時々眠くなるが…
1時間45分ほどで名古屋着。きしめん食いたい!でも先を急ぐ。隣の金山駅までJRで移動して、名鉄に乗り換える。久しぶりに乗る名鉄…列車種別が大きく変わっていて、快速特急とか快速急行とかなにやら色々出来ている。そもそも名鉄の途中駅まで乗るという用事はこれまでなかったので、目的地に行くためにどんな列車種別に乗ったらいいのかよくわからん。そんなの調べればすぐわかることだが、ちょうど入線してきた各駅停車・東岡崎ゆきがガラガラに空いてたので飛び乗った。多分途中で後ろからきた列車に追い抜かれるのだろうが、それもまたよし。
途中で2本も抜かれたものの、各駅停車の旅はまた良し。名鉄鳴海の前後で連続立体交差工事をやっていて、名鉄というよりは愛知って金あるんだなあと思った(^_^;)。そして着いた駅は…そう、中京競馬場前。はじめての中京競馬。どんなところなんだろう…。駅前は…こじんまりとしている。小さな商店街を通って通りに出たら無料バスが待っていたので乗る。それにしても寒い。しかも天気が悪い。関東とは大違いだ。おっと!バスの窓に水滴!まさか雨?参った…傘なんか持って来てないよ。しかもこの無料バス、走ったと思ったら坂を上がってもう終点。いったいなんなんだ。

哀愁漂う中京競馬場での私

寒い。とにかく寒い!!競馬場は山の上にあるらしい。なかなか立体的で、こじんまりとしているがなかなか良い雰囲気だ。しかし風が強い上に時折ぱらつくのでメチャメチャ寒い。この中で厚着してないのは私だけ。…いや、まだいた。馬の口取りするために競馬場にスーツで来てるヤツだ。かじかむ手で写真を撮りまくる。被写体はもちろん出資馬シルクメガヒットだ。今日は強い相手もおらず2番人気となり、勝つかもという期待が膨らむ。しかし…結果は4着。惜しい…寒風吹きすさぶ競馬場のスタンドでしばらく凍り付いていた私であった。
メガヒットが出走したら、もう中京に用はない。ほんとはまったり馬券でも買っていたいのだが、せっかく名古屋まで来たからには色々行かなければならないところがある。競馬場で今日の残りのレースの中から勝負と思ったレースの馬券を一括購入。といっても所持金が少ないのでPATで(^_^;)

セントレアでわっしょい

中京競馬場前駅は競馬開催中は特急も臨時停車。さっきと一変してあっという間に戻る。神宮前で乗り換えて、「中部国際空港」ゆき急行に乗車。常滑線常滑から中部国際空港セントレア)までの間がつい最近開業したばかりの未乗線だが、常滑線自体ももう10年は乗ってないから久しぶりの旅が楽しい。空港への新線は当然ながら海の上を走る。うーむ、見晴らしがイイ!中部国際空港駅はホームドア、しかも完全ガラス張りである。駅ホームまで冷暖房しようということか、こりゃ凄いな。空港周辺一帯はまったくの空き地オンリーだが、次に来たときには何か建ってるかもしれない。空港自体はかなりの人波である。しかし、噂に聞くショッピングモールなどは駅から離れているようで、駅コンコースにあるのはレンタカー屋ばかりで、軽食とコンビニの店が一つづつ。私はすぐに折り返すため、のんびりメシ食ってるヒマなし。コンビニで肉まんを買う。
折り返しの列車は、出来たばかりの空港連絡特急に乗車。全車指定席で特別料金350円である。JRの特急車にも負けない新型車両はメチャ快適!しかし、空港から名古屋までたったの20分で着いてしまうのは勿体無い。もっと長居したかったワァ。それにしても、中部国際空港ってモノスゴイ遠くの海上にあるかと思ったら意外と都心に近いじゃないか。

あおなみ線はブルーウェーブとは関係ありません

名古屋に着いた。きしめん食いたい!でも、いそいそと駅を歩いて、半年前に開業した「あおなみ線」乗り場に急ぐ。名鉄名古屋駅からあおなみ線名古屋駅まではかなり歩かされるので要注意。天気は回復して日が差して来た。しかし風は強く寒い。まあ、もう列車からほとんど出ないから無問題だけどね(^_^;)
新幹線からもJR在来線からも名鉄からも見えたが、名古屋駅の南方のだだっ広い空き地(笹島貨物駅跡地)にテーマパークだかなんだかよくわからんお祭り会場がある。これは愛知万博愛・地球博」のサテライト会場「デ・ラ・ファンタジア」というものらしい。名古屋人が英語のVERYにあたる表現を「でぇら」と言っていたが、それと引っ掛けているのかもしれない、と深読み。その会場の最寄り駅がこのあおなみ線「ささしまライブ」駅なのである。その割には乗客は少なかったが、サテライト会場は繁盛しているように見えた。後で知ったことだが、デ・ラ・ファンタジアはなんと今日が開幕日だったらしい。混んでる筈だ。
ガラガラのうらぶれた4両編成(新車だけど)はタラタラと走る。ささしまライブを出たら右も左も列車の車両基地、しかも近鉄とJRの車両がてんこ盛りでマニヤにはたまらん景色(^_^)。それが終わって近鉄・JRと別れると、今度は左手に広大なコンテナ基地…JR貨物名古屋貨物ターミナル駅である。もうコンテナだらけ。コンテナマニヤにはたまらん(はずだ…)。コンテナが過ぎると、今度は「名古屋競馬場前」駅。もちろん、近くに名古屋競馬場があるのが見える。ここもご多分に漏れず廃止論議が起こっているが、あおなみ線開業で交通の便がヒジョーに良くなった。これを生かせないものか…
ここまで、貨物駅やら競馬場やら目立つものがあったが、それ以外はひたすら家家家…。さすが大都会、あおなみ線の周囲は家だらけだ。さらに、荒子川公園稲永(いなえい)と2駅連続で駅前に超巨大ショッピングモールが。名古屋はでかいのが好きなのか…そんなにショッピングモールばかり建てても…
ところがここから景色が一変!沿線風景から家が消え工場や工場跡地、倉庫、さらには港湾、船、クレーンとまさに激変する。さすが、元貨物線。終点の金城埠頭駅の頭上には伊勢湾岸道路が名古屋港をまたぐための超巨大コンクリート橋が。短い距離で風景が次々と変わるあおなみ線、これは意外と面白いです。マニヤは是非乗るべし。

リニモでわっしょい

折り返して名古屋に戻る。きしめん食いたい!でも先を急ぐ。次は先週開業したばかりの磁気浮上式鉄道リニモが目標。まずはJR中央本線高蔵寺まで快速電車「セントラルライナー13号」に乗車。これはただの快速ではなく、定員制で特別料金310円が必要なのだ!…これがマニヤどもにはえらく不評だったので、ものの試しに乗ってみた。車両は料金無料の快速と同じ、だが椅子がちょっとだけグレート。後続にタダの快速が続いており、この列車はガラガラ。いつまで持つかな…。高蔵寺まで20分ほどで着く。実はさっき乗った名鉄の空港連絡特急と同じ所要時間で、料金も近い。車両は勿論名鉄の方がずっと良い。
高蔵寺からは愛知環状鉄道で「万博八草」駅まで移動。愛知環状鉄道第三セクター鉄道の中ではかなり成功しているほうで、車両もJRとおそろいの新車に置き換え。かなりグレートである。さっきの空港連絡特急からあおなみ線セントラルライナー、愛環、リニモと新車ばっかり乗ってて新車酔いしそうだ(^_^;)。万博八草駅まではJR名古屋駅から直通列車「エキスポライナー」が運転されていて、見た感じ頻繁に運転しているようだ。しかし車両は211系ロングシート車ばかり。こういうところがいかにもJR倒壊。
さて、お待ちかねのリニモである。なにせ長年研究開発してきたHSSTがついに実用化である。見た目はそこら辺の新交通システムと大差ない感じだが、足元が大きく違うと。スピードは全然出さないが、駅を出るとすぐに急勾配があるのをものともせずぐいぐい登っていくところがいかにも磁気って感じだ。乗って初めて知ったが、車内はボックスシートであるから、ロングシートが許せないマニヤ諸君も満足だ。
物珍しいのか、始発から客が多い。そもそも今日は土曜なのに平日ダイヤで運転しているが、おそらく習熟運転もかねているのかと。八草駅を出ると急な上り坂をぐいぐい登って次の駅。山のてっぺんにあって周囲にはなーんにもないが、眼下には万博会場が一望!うわーこれはすごいいいいい\(^o^)/ リニモに乗ってるだけなのになんだか万博に行ったような気になってきた。次の万博会場駅からドッサリ乗ってきて満員に。妙に美人のお姉さんがたくさん乗ってきたような気がするが、勝手な推測ではコンパニオンさんが今日の訓練?を終えて帰るところなのだろう。万博会場は狭い空間にパビリオンがひしめき合ってるという感じ。スキー場の高速リフトみたいなのが、ものすごく長い帯を作って向こうの方まで行ってるのがかなり気になった。あれも乗らないといけないのかな…
リニモは乗り心地が良いのか?という質問を帰ってきてから受けたが、確かに乗り心地はよい。全く揺れないというわけにはいかないが、かなり揺れは少ない。正直言ってここまで凄いとは思ってなかった。これもマニヤ諸君にお勧めする。勧めるまでもなく乗りに来ることだろうが。

味噌煮込みうどんでわっしょい

リニモを名古屋から見て反対側の八草から乗って、手前側の藤が丘で降りる。これまた知らなかったが、リニモ藤が丘駅は地下だった…連絡している地下鉄東山線藤が丘駅は高架であり、乗換えが不便なのはいただけない。東山線を使えば一気に名古屋まで戻れるが、途中の本山で名城線に乗り換え。この線も半年前に新線が開業して、日本初の「環状地下鉄線」となった。その新規開業区間に乗って、名古屋地区の未乗線は全て完乗。
名古屋に戻る。もう18時である。とりあえず帰りの新幹線の指定席を確保。19時初の東京行きのぞみである。さて、空いた1時間できしめん…ではなく、味噌煮込みうどんを食すのである。名古屋駅新幹線口地下街エスタの一角にあり、以前来た時は混んでたが今日は若干空いてる!ラッキー!そこで本物の味を心行くまで堪能したわけだが、どうしたことか金をケチって「名古屋コーチン入り」ではないただの味噌煮込みうどんを頼んでしまった。地鶏じゃなくてもデフォルトで鶏肉くらい入ってるだろと思ったのだが、なんと出てきたうどんには鶏肉が入ってなかった…。しまった、この店では名古屋コーチン入りを頼まないと味噌煮込み素うどんになってしまうのか…次から気をつけよう。
こうして丸一日名古屋を堪能したわけだが、心残りはきしめん…新幹線ホーム上がってから列車が入線してくるまでの10分間で、ホームのきしめんスタンドできしめん食ってしまった。もはや意地である。…しかし、これは余計だった。味噌煮込みうどんの後で安いきしめん食っても味を感じない。しかも腹が破裂しそうだし。最後に余計なことをしてしまった。