東京雪中行軍

一昨日の晩くらいから、22日は降雪があるから注意しろ、と天気予報で言っていた。そうは言われても、今週使う予定の資料がまだ全然できてないし、仕事しないわけにはいかんよ?早く帰れるわけないよ?
…今朝、家を出る時点ですでに雪がちらほらしているのを見て、今日はヤバい、早く帰りたい、と思ったけれども、前述の理由で資料作りの目途が立つまでは到底帰れないのでキリキリ働いていたところ、昼の時点ですでに表面が土の部分には雪が積もり始め、これはますますヤバいと仕事のペースを速めた。
天気は西の方から深刻な事態になっていったようで、神奈川の鉄道は昼過ぎから変調。横浜在住の上司は15時早々に撤退していった。もうその時点で田園都市線などは遅延して渋谷駅は入場規制とか、厳しいニュースは続々と入ってきていたがなにせ仕事の区切りがつくまでは歯をくいしばって耐えるしかない。
ようやく目途が立って帰り支度して会社を出たところ、外は吹雪だった…。しかし、雪が降るとなぜかウキウキしてしまう九州出身者は意気揚々と最寄駅に向かった。首都圏最強のつくばエクスプレスはこんな天候でも元気に運行しているに違いない。どうにかして秋葉原駅までたどり着けば、帰れる。そんな信頼はあった。
そして会社の最寄り駅に着くと…ホームは人であふれていた。日比谷線は駅間に列車を滞留させない間引き運転中で、前の駅を電車が出てホームが空かない限り列車が出発しない、という状況。当然ながら停車中の列車は満員で、ホームの人は増える一方。こりゃ駄目だと思いつつネットで検索すると、ツイッターに「日比谷線30分で2駅しか進まない」などとつぶやきが…
日比谷線はもう駄目だ。別路線で帰ろう。銀座まで行って銀座線に乗り換えて末広町で降りたらいいかもしれない!と思って中目黒行きの到着を待ったが、そっちも来ないのでしびれを切らして地上に出て、銀座線の駅まで歩くぞ!!と雪道を歩きだした。
都心真っただ中なのに外はひっそりと静かで車の往来もまばら。滑りやすい歩道を踏みしめながら歩き、これぞ雪中行軍!などと意気込んでいたらすぐ近くの誰もいないバス停に都バスがやってきて停車した。降車客がいるらしく、満員の車内から降りるのに苦労しているようだ。よく見ると乗車口に若干のスペースがある。
これ乗ったら東京駅行けるんじゃね?
…ということで急遽、都バスに乗車して東京駅まで行った。なんともラッキー\(^o^)/
東京駅も人であふれかえっている…かと思ったらそれほどではなくいつもの夕ラッシュという感じ。相変わらず「タムラ」のポスターが貼ってある。京浜東北線・山手線とも間引きしているが運行はしていた。当然、車内は超満員で、これだけ混雑すると自力で立つ必要はなくなるのでかえって楽である。
東京駅は降車客がいて入れ替えがあるので乗車も楽だが、神田ではだれも降りないので乗客が力いっぱい押してくる。これで、ますます自力で立つ必要が無くなる。秋葉原で大量下車があるかと思ったら全然無いので、私は強引に人の間を割って外に出る必要があった。
さすがのTXも全くの定時運行というわけにはいかず、16分ほど遅れての出発。私がホームに降りたとき停車していた先発列車は既に満員で、次発の区間快速に並ぶ列も長大。私は次々発の列車の列に並び、なんとか着席に成功。乗ってしまえばしめたもんよ。
列車は秋葉原発車時点で満員だったが、次の新御徒町で大量乗車がありぎゅうぎゅう詰めに。新御徒町の乗客からすればどの列車も激混みなので、今来たこれに乗るしかないもんな。
ところが次の浅草では、でっかいトランクを持って乗っていた乗客が「降りまーす!」…TXには秋葉原で乗車して浅草で降りるという短距離利用者が意外と多くいて、そいつらは大抵でっかい荷物を持っている(つまり遠方からの旅行者)が、今日このタイミングで乗ってくるとは…通勤客にはメーワクなことだが、彼らにしてもまさかこんな目に遭うとは想像もしてなかっただろう。
そして仕上げは北千住。ここでも大量乗車があり車内は超満員。もっとも、TXの混雑は普通列車六町駅でだいたい解消する。この時点でまだ常磐線快速電車は動いていたものと思われる。もし常磐線快速が止まってしまったら、振替乗車してきたやつらのおかげでTXは死の列車と化す(^_^;)
いつもの倍の時間をかけてやっと帰宅。既に雪が10㎝は積もっているがその上からさらにどんどん積もっていく。でも、新雪の上を歩いていくのはなんだかとっても楽しい九州出身者なのであった。