富士でいいじゃん

リニア中央新幹線に早くも“愛称論争”勃発 「富士」有力?」…まだ着工したばかりなのにもうリニア新幹線の愛称が問題になっているのか。早すぎるだろ。でも、富士でいいじゃん。たしかにリニア新幹線の車窓から富士山は見えないだろう。しかし、最近作った鉄道はどうせみんな地下鉄みたいなもんじゃないか。見えるか見えないかなどさほど問題ではない。
ただし愛称はあくまで漢字がいい。今のところ新幹線列車の愛称はひらがなで来ているが、「ふじ」では富士なのか藤なのかわかりゃしない。締まりもないし。
国鉄時代の栄光に彩られた九州五特急のうち再就職できていないのは「富士」と「あさかぜ」だが、夜行列車にしか使えそうにない「あさかぜ」はさておき「富士」は大事にとっておかれたイメージ。そもそも富士山のそばを通らない列車に富士と命名はできないので、リニア新幹線への再就職は富士にとって千載一遇のチャンス。これを逃すと当分「富士」という列車は現れそうにない。
さらに言うと日本の列車に初めて愛称を付けた時、1,2頭車連結の豪華特急に付けた愛称が「富士」。同時に愛称がついた「櫻」は3等車主体の特急なので格が違う。将来の日本を代表するであろうリニア新幹線の愛称にするには格の点でもこれ以上のものはなかなか無い。
それにしても、リンク先の記事で「お前頭大丈夫か?」と疑問を呈したくなるのは、<「どうせ富士山なんか見えないんだから『浪速(なにわ)』がいい」という声も。>なんて文を挟みこんでいること。そんなやつおるか!!リニア新幹線は名古屋までしか着工してないのに大阪を表す「浪速」なんてつけるわけないだろうがアホが!!!
しかも、だ。記事中には「さくら・みずほ問題」まで触れているのにだ。以前、九州新幹線で「さくら」より上位の列車名に「みずほ」が採用されたことに違和感を感じると私もここに書いたが(さらに言うと「つばめ」が一番下の列車名になっていることにもっと違和感を感じる)、列車名には確かに格がある。
しかしだ!地味な存在に終始したとはいえ「みずほ」は一応特急の列車名だった。だが、「浪速」は東京と大阪を結んでいた急行の列車名ではないか!!前節で列車名の格に触れていながら、後節では「みずほ」よりはるかに格下の「浪速」がいいとか、頭に蛆わいてんのか。無理やり取ってつけたように「浪速」の話を挟みこむからおかしなことになっている。
ついでに言っておくと、別にふさわしい名前であれば元が急行の列車名でも採用されてOK。
なにせ「ひかり」が前身は九州のローカル準急だったのに、当時の花形特急「こだま」を差し置いて速達タイプに採用された前例がある。上越新幹線の「あさひ」も前は急行だった。ただし「あさひ」は後から出てきた「あさま」(前身は特急)と紛らわしいという理由であえなくリストラされてしまったが。