山手線には常に新車を

え? もう新車?──JR東日本が急ぐ、「新・山手線」投入のワケ」…世間的には「もう新車?」だが鉄の間ではずっと前から山手線用新車E235系の話は出ており、むしろ「やっと新車」といった感あり。
山手線は国鉄の頃から莫大な富を産み出している超優良路線であり、いくら投資しても損ということはない。新車以外にも渋谷駅改築工事、田町−品川間新駅開業、全駅へのホームゲート設置など投資案件は次々出てくるが、それも当然である。しかも最近ついにライバルとなるメトロ副都心線も開業したので、手をこまねいている場合ではない。
で新車だが、今山手線を走っているのは、現モデルのE233系の一つ前のモデルであるE231系、の後期型500番台。E231系の中では新しい方だが、E233系で取り入れた機器の二重化といった最新モードがなく、やはり一番儲かる路線には一番いい車両を入れたいというのは自然な流れじゃないだろうか。
それでついにイラストが発表されたのだが…既にネットなどでは「スマホの画面みたいな顔」とか散々である。まあ、あくまでイラストなので、現物が出てきたら意外とかっこいいかもしれない。技術的にも全閉モーターとか新機軸を盛り込むらしいが、JR東は前にE331系で新しすぎる電車を作ってモノに出来なかった過去があるので、E235はこけないといいがなぁ。
山手線に新車が入ると、それまで使っていたE231系500番台をどこに転用するのかという課題が今の鉄どもの関心事である。今首都圏でもっとも古い205系が大量に走っているのは武蔵野線なので、そこに転用するのが最もシンプルではある。しかし転用先が武蔵野線だと車両が何両か余る。山手線電車はまだ新しく減価償却も終わってないので、余りを潰すのはもったいない。
そこで、同じように車両置換が噂されている中央総武緩行線(黄色い電車)に転用し、黄色い電車を武蔵野線に転用する玉突き転用が予想されている。国鉄の頃には玉突きは当たり前のようにやっていたので、鉄にはその考えは自然に沸き起こる。しかし中央総武緩行線に直接新車投入説もあり、まだ転用先はわからない。まとまった転用先はその2路線しかないのでどっちかになるのだろうが、誰も予想しえないトンデモビックリな結末というのもまた楽しからずや。