トンネル湧水が有効活用できる件

JR西日本、北陸トンネルの湧水で水力発電試験…一般家庭3世帯分」…トンネルにつきものの湧水問題、JR西日本はなんと発電で有効活用。試験発電ではたった3家庭分の発電量とささやかすぎるが、これがうまくいったら小型の水力発電機を大量に並べてそれなりの発電量を確保できるかも。
トンネル湧水の活用と言えばJR東日本が大清水トンネルの湧水を基に作った「大清水」ブランドの水が有名だったが、このブランドは今は「From AQUA」という名前になっている。採水地がみなかみ町となっているから今も同じだと思うけど。
同じくJR東日本は、総武快速線横須賀線が走る東京トンネルの湧水を下水道に流すと莫大な下水道料金を取られることから、東京都と話し合って湧水を遠く離れた立会川に放水するための導水管を建設した。建設費はJR東の負担だが、その代わりに下水道代の支払いが無くなった。一方の東京都もJRの資金で汚染のひどい立会川の水質改善が達成できて良かった良かった、と。
その結果、立会川にボラ大量発生という面白いニュースが流れた。湧水によって水質が改善されたと同時に、湧水は暖かいためボラが好んで集まってきたという話だった。
九州の方では高森トンネルの件が有名。高千穂線高森−高千穂間(未成線)の建設工事で、長大トンネルとなるはずだった高森トンネルの工事中に地下水脈を掘りぬいてしまいトンネルから大量出水、高森町内の湧水や井戸水を枯らすという事故になった。トンネル建設は中止となり、後に高千穂線建設自体がなくなったため作りかけのトンネルは無用の長物になったが、今は高森湧水トンネル公園という観光地になっている。
以上の水はいずれも有効活用する余地があったからいいが、青函トンネル関門トンネルの湧水は海水なのでただ汲み上げて排出するだけ。量も多いし金もかかって迷惑なだけだが、海底トンネルなので避けようもない。上記のような気の利いた活用法が見つかればいいのだけどね。